エリート医師の溺愛処方箋
「…俺、ずっと迷ってた。
二人とも好きだから…。
瑠花も絵里ちゃんも本気で俺を好きだと解るし…。
二人のうち、どちらかを選ぶなんて…俺には難しいよ…」
…………。ナニ言ってるの…?
……頭、大丈夫…?
裸のまま、ベッドの上で、自分の置かれている今の状況を隠す訳でもなく…。
悪びれるふうでもなく彼は困ったように、だけど平然と言い放った。
「市村先生!!私、私…、待ちます!
先生がどちらかを選ぶまで。
…瑠花も、それでいいよね?」
………は。
和志の二股を認めろ、と?
あんたも、頭の中に変な虫でも沸いてるんじゃないの。
和志にすがりつく絵里が自分に見えて愕然とする。