エリート医師の溺愛処方箋
「え?夏目医局長…?
な、…何で…」
和志もわけが分からない、といった様子で私と千尋を見比べた。
「瑠花、おいで」
千尋が片手を差し出して私を呼んだ。
「え、何を言ってるんですか…。
瑠花は俺の彼女ですよ」
和志が私を抱き締める腕の力を強めて千尋に言う。
「瑠花、来るんだ」
千尋の声色が少し強くなる。
…何よ。さっきまで黒澤先生と一緒にいたくせに…。
その唇を…合わせたくせに。
その胸に……他の女を抱いたくせに…。