『6年3組・幸福堂先生』
そう。
それは5年生の終わり頃。











「どうかしたの?」


「・・・何もないよ。」


「分かったんだ!悩んでるんだね!?」


「・・・まぁ、悩みはあるさ。
 ・・・友人と喧嘩したんだ。で、つらくて
 休んでたの・・・。でも、少し落ち着いたんだ。
 やっと、落ち着いたんだ・・・。」


「そう。」


「父さんも母さんも・・・先生も心配してる。」


「そうだね。大丈夫。
 うちのお母さんも、私を見て心配してる。
 『無理しないのよ~』って。でも、気にしない。
 その子だけじゃないじゃん。」


「そうかもな?」


「うん!」


「・・・でも、俺・・・ダンスの競い合いばかりで・・・
 他に友達らしいのいないんだ・・・。」


< 9 / 44 >

この作品をシェア

pagetop