年上の同級生~俺って弟?~

私は学校近くの駅で小池君を待っていた。

時々私を見ている小池君を感じながら

お互いあの時間から特に声を掛ける事もなく

今日に至る。

あの日赤くなった小池君の顔は

悪戯を見つかった子供のようで

可愛かった。

私の弟・・・。瞬がそこにいたみたい。

でも、瞬は現世にいるはずも無く、

小池君が瞬のはずも無く、

直ぐにその考えを私の頭から締め出した。

・・・ちょっとおしゃれし過ぎたかな・・・

きょうの私はジーンズのミニスカートと

ふんわりしたシフォンのブラウス。

ウェッジをはいていたので幾分背が高い。

私はそうは思わないけど、よく母が

「誰に似たのか、貴方は手足が長くて羨ましい」

と言っていた。

そこで瞬が「えー樹里ねえの足はダイコンだよ」

と私をからかう。

でも、私の誕生日プレゼントには綺麗な

アンクレットをプレゼントしてくれた。

今日はそれをつけている。

瞬がそこにいるみたいで

暖かい気持ちになるから。
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