年上の同級生~俺って弟?~

「おーい、みんな静かに」

担任の鈴木先生。この人若いっていうだけで

女生徒に人気がある。

私には只、無神経な筋肉馬鹿にしか思えない。

「今日の日直、小池!・・・・小池?

小池なんていたか?このクラスに?」

ほら、無神経丸出しの言葉・・・。独り言にしても

声が大きすぎる。

クラスのみんなもザワザワして

「えっ誰それ」

「しらねー」などと口にしていた。

そこに居ない存在、誰も気にしてない存在。

それが人をどんなに傷つけるか私は知っている。

みんなも知っているはずなのに

自分じゃないから平気顔。

「鈴木先生、小池君なら多分日誌を取りに
職員室に行ったと思います」

みんなが見ていた。

みんなが私の声を初めて聞いた。

「・・・・・おう・・そうか・・」

先生も私の発言に驚いていた。

「それと自分の生徒くらい名前覚えた方が
いいとおもいます。教育のプロならね」

ピシャリと言い放った私の周りを

見えないバリアが覆った。

それは望んでもいない強力バリアだった。

あーこれでまた友達が出来にくくなるな。

私は一人ごちた・・・・・・。


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