年上の同級生~俺って弟?~
めんどくせぇなー日直なんてよ。
こんなのは友達とぶーぶーいいながら
やるもんだろうよ。
俺にみたいにだれも話す相手がいねぇのは
正直辛いよな。
自分で友達なんていらねぇオーラ全開とはいえ・・・。
俺が教室の後ろのドアから入っていこうとすると
鈴先が思いっきり大きい声で
「小池ってだれだ?」と抜かしていた。
やっぱアイツ筋肉馬鹿だ・・・。
あの無神経ぶりで
よくも学校の先生になれたもんだな。
みんな「誰?」とか「知らない」と答えていた。
まあ、いいけどこのタイミングで入るのはちょっと・・・
勘弁・・・・・。
えっ・・?!俺は耳を疑った。
・・・・だって
あいつ・・・中野が・・・・・
俺が何処に行ったのかもしっているし、
鈴先に意見してる・・・・。
初めて話す事が担任に意見って・・・。
やっぱり3つ年上なだけある。
でも、そんな事より
俺は何だかくすぐったい気がした。
これを嬉しいって言い表すには
俺の感情表現の乏しさをうらんだ。
中野の声は鈴が転がったように
軽快で
透明感があって
心に染み入る声だった。
あれ?自分の感情表現は下手なのに
中野の声をこんな言葉で言い表す事が出来る
俺って・・・・・・・・・・。