Chu-Lips
「どうして、ここに……」
『ぁあ、一緒に帰るためにな。』
「っ、え…!!?」
一緒に、帰る!?
頭がこんがり始める柚。
どうゆうことなのか、一切理解できないのだ。
「嫌か?」
『ふぇっ…?』
そんな時、瑞季の控えめな声が柚に届く。
『俺と帰んの、そんなに嫌?』
「そなこと…ッ、」
ない、とは…言いきれない柚。
また荷物持ちをやらされるのではと、疑ってるのだ。
『じゃ、帰るぞ。』
「ちょっ、まっ…て。」
『ん?』
帰ろうとして柚の腕を掴んだ瑞季を、慌てて柚が止めた。