Chu-Lips
えっ…ちょっと待って
瑞季くんの新しいお家が――ここ!?
そう言えば、2ヶ月くらい前に空き家になったところがあって、
いつだったか、ママが『あの空き家、売れたみたいよ』って言ってて――…
まさか!
「っ……」
『おいっ、小柚――っ』
嘘、でしょ…?
瑞季をその場に残して走り出した柚が見たのは、“伊津”と書かれた表札。
実は、空き家になったところと言うのは――…
ガチャッ
『…あ、柚!』
「ま、ママ……」
今からどこかに行くのか、家から出て来たママに会う。
『昨日言ったけど、今日はママ、高校の時の同窓会があっ…て…って、み、瑞季くん!』
『お久しぶりです、裕子ママ。』
しかもそこに瑞季が出てきてしまった。