Chu-Lips
『…分かった。』
「え?」
柚が顔を上げた先に、聖花の真剣なまなざしとぶつかる。
『バイトは勧めない。だけど、部活なら…いいんじゃない?柚にも趣味とか何か…熱中できるものでも見つけなきゃね。』
「聖花ちゃん…!」
聖花は柚のことを見守っていたいと思っていた。
その証拠に突拍子のない柚の話も真剣に聞き、自分に何かできることがあればと思っていた。
『そうだなぁー…体育系が良いの?それとも文科系?』
「うーん…。」
運動系、かぁ…。
「私、ドジだし…。」
『でも、それを克服したいとは思わないの?』
「うーん…。」
確かに、この運動神経のなさを考えれば、克服はしたい気もするけど…、