レンタル親友
賢人と共に教室に入った
ザワザワ
入った瞬間見覚えのない顔ばかりだった。
賢人はサッカー部で部の友達もいるようだったけど、無所属の私には部の友達なんてものはいなかった。
「おー!立川じゃん」
「おー 同じクラスだよな」
さっそく賢人は友達のもとへ行ってしまった。
とりあえず、私は自分の席へついた。
笑顔、笑顔!そうすれば、きっとだれかしゃべりかけてくれるよね!
「海道さん?」
後ろから自分の名前をよばれたので振り返ると、3人の女子が微笑んでいた。
「はい!」
「私達ずっと海道さんとしゃべってみたかったの」
「ほんと?」
「私達と、ぜひ、友達になりましょうよ」
「うん!私、海道優奈です」
「私、笹倉 麗花と申しますわ、麗花とお呼びなさって」
「私は櫻野 咲恵と言います、咲恵って呼んでね」
「鶴道 結衣だよ。結衣って呼んで」
友達 という響きに私は胸を高鳴らせた。