9日
岡田先生「どうした?」
「…どうしよう、明日落ちちゃう。」
岡田先生「まあ、そこ座れって。」
私と岡田先生は職員室前の小さな隙間にある二つの椅子に腰かけた。
「作文の練習もしてないし、面接もうまく答えられないし、これじゃあ絶対落ちる。」
岡田先生「そのノート、見してみ?」
ペラペラ…
岡田先生「おお!すごいやんか。いっぱい書けとるやん。じゃあ、尊敬している人はいますか?」
「ん…。」
岡田先生「俺はね~、坂本龍馬かな。日本を変えた人やで。」
「岡田先生。」
岡田先生「ん?何?」
「尊敬している人、岡田先生。」
岡田先生「えぇ!?俺?」
「私の尊敬している人は学校の社会の先生です。顧問でもあります。
その先生は私が親友と喧嘩した時も進路で悩んでいる時も何度も相談にのってくれました。
私はその先生のおかげで今、ここにいます。先生の前で何度泣いたことかも分かりません。
でも私はそんな頼れる人になりたいです。私に夢も与えてくれました。本当に心から尊敬しています。」
岡田先生「答えられてるやん!てか今、泣きそう(笑)」