Tricksters勤務外活動報告書
「はあ、援助交際してるオジサンの気分」
「はあ? お前が寿司食いたいっていうから付き合ってやってんだろ? ため息つくなよ!」
「はいはい、そうでしたー」
ゼンが美しい作法で寿司を口に運ぶ。
淳一は「寿司は素手でつかんで、口に運ぶのが一番美味い食い方なんだよ!」と毒づきながらも携帯でゼンの横顔を至近距離でパシャリと撮影した。
「ミエちゃんに写メしてやろ。
寿司を食う善太郎……と」
「あのな……、そういうの事務所通してくれないか?」
「ユカリさんが好きにしていいって言ってたし。受付通る度に睨まれる俺の身になってみろよ。少しは協力しろや」
ゼンは、シラッとした視線で淳一を睨みつける。
「せっかく二人きりで寿司食いに来たのになー、ああー、部下はおれの気持ちなんか一ミリも理解してくれない」
「あ、ミエちゃんから電話だ」