空色



自分のベットで泣いた。
涙が枯れるまで、泣いた。
逃げたかった。現実から。


夜の1時、お母さんが帰ってきた。
うちは片親だったから、私とお母さん以外誰もいない。


それから、おもいっきり泣いて腫れた目を隠し、お母さんに、知っている検査の結果を聞きに言った。

お母さんは、

「肺の隅っこに、小さいガンがついてたみたいで…
でも、手術すれば生きられるんだって」


と笑って言っていた。



…ウソつき…


でも不安にさせたくないって気持ちなのは
わかる…

「そんなんだ…わかった!!私、がんばる!!」


本心とは逆の事を言って、その場から逃げた。


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