いつも強がりだったキミへ~愛のカタチ~
『皆さんー今日はクリスマスですね?あなたもぜひ、素敵なイルミネーションを愛する人と見に行ってみてはいかがでしょうか?』
テレビの中で小奇麗な格好したキャスターが微笑みながら言っている。
後ろには色とりどりのイルミネーションの映像が映されていた。
パタンと音をして本を閉じ、そっとソファに腰を下ろす。
赤や黄色オレンジ、ピンク...淡い輝きを放ちながら光っているイルミネーションを見ていると、じわっと涙が浮かぶ。
隼ちゃんが亡くなった日が、昨日のように感じる今日、この頃。
あの時もらった手紙も、声も――最後も
目にしっかりと焼き付いている。
絶対に消せない...消させない...キミの最後。
「いつ・・行ったけなぁ...」
ぽつりと出た言葉。
あの頃は、すれ違いも多くて中々、時間が取れなかった日もあった。
そんな中でも限られた時間を取って笑いあった。
仕事...大変なのは知ってたのに、甘えてた。
自分勝手でわがままな自分....――大嫌い。