いつも強がりだったキミへ~愛のカタチ~



靴を脱ぎ、ゆっくりと部屋に入る。


「ねっ、さゆり?来て良かったと思わない?」


「・・・うん。・・・うん・・・良かったぁ...」



よしよしと優しく頭を撫でてくれる愛香


その優しさにも、また涙がこぼれそうになる。



テーブルには、もうたくさんの料理が並べられていた。

チキンやピザ、サラダにケーキ


それも、全部大盛りや特大サイズの



「ちょっと皆・・・これ、ホントに食べれるの?」


「大丈夫だって!!」


そっと腰を下ろすと真上から声が降りかかってきた。


とんっと頭に手を置かれ、ビックリして上を向くと・・・



「あっ・・新太(アラタ)!?」


「おうっさゆり...背ぇ高くなってね?」


「えっ・・まぁ、多分」


「ははっ多分かよ~」



何年かぶりに会った――男友達



隼ちゃんと無事、付き合えたのも新太のお陰でもある。


いつも陰で支えてくれた・・・大好きな友達



「で、どうよ?やっぱ、寂しいか...?」


そう言って、さりげなく隣に腰を下ろす。



そして、オレンジジュースが入ったコップを渡してくれた。


「あっ...ありがと。・・・うん、寂しい。だって隼ちゃんがいるって事が当たり前になってたから」



新太になら・・・素直に話せる。


どんな時も・・・いつだって相談に乗っててくれた大事な人



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