いつも強がりだったキミへ~愛のカタチ~
「・・お邪魔しまーす」
辺りをキョロキョロと見ながら入っていく
新太の部屋は全体的にモノトーンで大人っぽいオシャレな空間だった。
男の部屋=汚い、とは対照的で甘く優しい香りも漂っている。
「・・っと、はい、座れる?」
大きく広いリビングルームには革製の黒く長いソファが置いてあり、酔い潰れている新太を、そっと横たわらせた。
「はぁ~...ホント、しっかりしなさいよ!」
小さなため息を吐き、新太の隣に腰を下ろした。
大きなテレビにガラスの机、窓の外なんかは夜景が広がっている。
なっ・・・なんなのよ、この部屋!!!
一体、新太は何の仕事についてるの?
驚きと疑問が混ざり合い、軽くパニック状態の私
だって、普通の仕事じゃ...こんな部屋住めれないでしょ!?
しばらくモジモジしていると、急に暇になってきた。
隣では相変わらず気持ちよさそうに眠る新太。
スラリと伸びた長い足、赤い顔を隠すように置かれた右腕
・・・男なんだなぁ...って再確認
あの頃とは、どこか雰囲気が違う...。
「ねぇー新太、水とかいる?」
ユサユサと体を揺すりながら聞いた。
「・・あ゛...っぅ・・・」
眉を曲げながら言葉にならない声を上げる。