いつも強がりだったキミへ~愛のカタチ~
隣で話しを聞いてもらえるだけで、楽になった。
辛い気持も悲しい気持ちも・・・嬉しかった事も楽しかった事も、すべて話していたのは...キミを尊敬し――信じていたからだよ。
隼ちゃんの親友
頼れる存在
腹を割って、すべてを話せる人
・・・そんな大切な人に“好き”と言われ、私の大好きな人を嫉んでいたなんて・・・。
「・・・悲しいよ...悲しすぎるよ・・・新太ぁ...」
涙は出ない。
いや・・・出さない。
だって...さっき泣いちゃったから
隼ちゃんがいなくなってから、強く生きようって必要以上の涙は出さないって心に誓った・・・・のに
「・・・何か、言いなさいよ!!」
――パシッ!!
さっきよりも強く叩く。
乾いた音が部屋中に響き、私の心を煽る。
何で・・・何で!?って疑問ばっかりが頭の中を行きかうの
私と接してくれていた時間・・・すべてが否定されているようで...
「...隼なんかよりも・・・隼なんかよりも・・・俺の方が、さゆりのこと好きだったのに...」
「・・・えっ...」
「隼に・・・さゆりの話聞くたび、羨ましくて嫉ましくて...。さゆりから相談受けるたび・・・お前の隣が、いつも俺だったら・・・って思って....辛かっ・・たんだ。」
弱弱しく言う新太。
その言葉の重さや・・・新太の想い....そんな気持ちが一気に頭の中に入ってきた。
「・・新太...。・・・なんか...ごめん。私・・」
掴んでいた胸ぐらを離した。
その瞬間、力が抜けたようにドサッとソファに寄りかかる。