断崖のアイ
*箱庭の自由
そうして日々は過ぎていき、ベリルは17歳になる。
「!」
今日の講義を全て終えたベリルが自室に入ると、20代後半の男が彼の頭を掴んで壁に打ち付けた。
「いいか……動くなよ」
男は小さな声で威圧的に発し、息を荒げて口角を下品に吊り上げる。そのままベリルの頭を壁に押しつけ、残った片方の手で自分のパンツのジッパーを下げた。
「……」
何をしようとしているのか男の興奮した息づかいで見えないベリルでも容易に想像はついたが、彼は抵抗もせずただ黙っていた。
「何をしている」
「!?」
突然の声に男はビクリと体を強ばらせ、声のした方にゆっくり顔を向ける。
「そいつに手を出したらどうなるかくらい解っていると思っていたがな」
「う……っそれは、その」
近づくブルーに全身を震わせ、ぎこちなくベリルから離れた。
「お前をこのエリアから外す、文句はないな」
「は、はい」
よろめきながら去っていく男の背中に、ブルーは呆れたように溜息を吐いた。そして、無言のままスライドドアの方に顔を向けているベリルを見下ろす。
「!」
今日の講義を全て終えたベリルが自室に入ると、20代後半の男が彼の頭を掴んで壁に打ち付けた。
「いいか……動くなよ」
男は小さな声で威圧的に発し、息を荒げて口角を下品に吊り上げる。そのままベリルの頭を壁に押しつけ、残った片方の手で自分のパンツのジッパーを下げた。
「……」
何をしようとしているのか男の興奮した息づかいで見えないベリルでも容易に想像はついたが、彼は抵抗もせずただ黙っていた。
「何をしている」
「!?」
突然の声に男はビクリと体を強ばらせ、声のした方にゆっくり顔を向ける。
「そいつに手を出したらどうなるかくらい解っていると思っていたがな」
「う……っそれは、その」
近づくブルーに全身を震わせ、ぎこちなくベリルから離れた。
「お前をこのエリアから外す、文句はないな」
「は、はい」
よろめきながら去っていく男の背中に、ブルーは呆れたように溜息を吐いた。そして、無言のままスライドドアの方に顔を向けているベリルを見下ろす。