断崖のアイ
「そんなんじゃベリルの話は聞けないな」
ユーリは思わずそれに視線を合わせた。
「人間は死ぬ。だからある程度の無茶はしないものだけど、ベリルはそうじゃない」
不死に与えられる痛みは想像を絶するものだ。
「首を切り離されたこともあったんだよ」
「……っやめてください」
「もちろん、麻酔はかけられていたけどね。どっちが再生したと思う?」
「それ以上は……お願い、します」
血の気の引いた顔を窓に向けた。
「スラムで聞いた聖書の言葉は、あいつには救いだったんだろう」
「!」
「ま、そのときの戦闘技術を裏ヴァチカンに買われたワケだけど。当時のイズミは妄信的だった」
神のためという名目に、命じられるがまま対象を捕らえる日々──そんな泉にベリルを捕らえる命が下ったのは至極、当然だったろう。
ユーリは思わずそれに視線を合わせた。
「人間は死ぬ。だからある程度の無茶はしないものだけど、ベリルはそうじゃない」
不死に与えられる痛みは想像を絶するものだ。
「首を切り離されたこともあったんだよ」
「……っやめてください」
「もちろん、麻酔はかけられていたけどね。どっちが再生したと思う?」
「それ以上は……お願い、します」
血の気の引いた顔を窓に向けた。
「スラムで聞いた聖書の言葉は、あいつには救いだったんだろう」
「!」
「ま、そのときの戦闘技術を裏ヴァチカンに買われたワケだけど。当時のイズミは妄信的だった」
神のためという名目に、命じられるがまま対象を捕らえる日々──そんな泉にベリルを捕らえる命が下ったのは至極、当然だったろう。