一生片想い
あたしは、極度の人見知りで
友達もユウキしかいない。
でも‥この声はユウキじゃない。
頑張って振り向いてみた。
顔を見れない。
人見知りでごめんなさい。
「あの、ずっとマミさんの
ファンでした。フェレットみたいな
子猫みたいな、顔に惚れました!
図書館でいつも見てました。あの‥」
「えっと‥」
顔をやっと直視できた。
と思ったら
‥この人だれ?
デブめがねが早口で話すが
何を言っているのか
ほぼわからない。
「これ、家庭科の授業で
梅干しおにぎり、先生に
内緒で作ったので良かったら
食べてください!!」
アルミホイルに包まれた
大きなおにぎりを
差し出された。
そして彼はそそくさと
去っていった。
おにぎりは、まだ生暖かい。