一生片想い
昼休みー
いつものようにユウキと
屋上でお弁当を食べた。
さっきのアルミホイルの
おにぎりは、冷めていた。
「はい。これ。」
なにこれ?
ユウキに差し入れ。
あ、そう。と言いながら
ユウキは思いっきりおにぎりに
かぶりついた。
「なんかくせぇ。この握り飯。
お前、これ石鹸の匂いすんぞ。
入念に手洗いしすぎだわ」
潔癖症のあたしは
見ず知らずの人間の手作りおにぎりは食べれない。
「ユウキ」
「あ?」
「あんたなんか大嫌い」
「それ本気で言ってんのかよ」
「本気でいうほどあんたのこと
嫌いじゃないよ。」
「なにこれ。漫才の稽古?」
ユウキはため息をついて
ごちそうさまでした。と弁当を片づけ出した。