風花

今日は同期の綾部直明の送別会だ。

綾部は私が一番仲のよい同期で、男女関係なく親友と呼べる人間であり、家族のような存在。

入社して7年間。
私はいつも綾部と一緒にいた。
朝まで飲み明かしたり、仕事でぶつかって何日も口きかなかったり。


その綾部に転勤の辞令がでたのが1ヶ月前。
『そろそろ』と覚悟はしていたものの、やはりさみしい。

職場での送別会は先週終わってる。

今日は綾部と私、そして綾部の先輩の清谷幸洋さんの3人での送別会だ。

清谷さんは2年前に綾部の部署に異動してきた人で、噂で聞いていた通り、仕事がデキる人。

清谷さんが異動してきてからは、3人で飲みに行くことが増えた。

私にとって、残業が多い私の仕事をなかなか理解してくれない彼氏に比べ、私の仕事を理解してアドバイスしてくれる2人といる時間が、自然と心のオアシスになっていた。

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