二人でブランコをこぐことにした。


せっかく、明るい顔してたのに
また暗くなるユウキ。

「さっきは、マジごめん」

「いいって言ってるじゃん。ほんとしつこいって」


「いや…俺…ほんとうにマミのことが好きなんだ」


「はぁ?冗談じゃなかったの?」


「冗談でこんな俺が言えると思う!?」


「いや、言えないと思う…」


「だろっ!?って…言えないと思うってはっきり言うか」


「だって、ユウキよりあたしの方が強いもん」


「だよなぁ、マミのほうが強いよな。俺は…ダッセェ」


「あ、でも…」

「マミ?どした?」

「ん…なんでもない」



”あたしも、ユウキのこと結構すきだよ”




言えなかった。
マミは、マミは…
さっき走って逃げちゃったんだ。
そんなマミが、言うなんて…ダメ、だよね。


「なに、マミ、まじめそうな顔してんだよ!笑えって!
笑うと健康にいいんだぞ~!癌でもなおせるらしいぜ」


そういいながら、ブランコからひょいっと飛び降りると
マミのほっぺたを引っ張って、「ブハッ!マミ、変な顔ー」と
ユウキは笑った。


つられてつい、笑ってしまう。


< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop