あ
空を見ると、朝焼けがきれいだった。
まだ朝陽は見えないけれど、この空気、この景色、全部が好きだ。
「ユウキ、きれいだね」
「うん、俺が強くなったら、つきあってくれる?」
「考えるなぁ。ユウキがあたしより強くなるって、何十年後なわけ?」
「うっせぇ!すぐ強くなってやるよ、この朝陽みたいに」
いつの間にか、朝陽がのぼって、オレンジ色の光が二人を照らしていた。
「マミは、笑っていた方がかわいいよ」
「うん…そっか」
「なんだよ、その気の抜けた返事」
「いまのユウキの言葉より、朝陽のほうが気になる」
「マミのそういうところ、すげぇウザいわ!」
それからしばらく話した後、朝6時ごろ、家に帰るため、二人は別れた。