休みの日があけて、月曜日。
あたしたちは一応、高校3年生。
季節は、秋。
10月の真ん中。
進路を真剣に決めなければいけない。
いま、ユウキと遊んでる暇はなかった。


ユウキはどんな夢を持っているの?ってあの日
橋で話したとき、「世界を笑顔にするお手伝いがしたい」と
ユウキは、嬉しそうに語っていた。


あたしは………



「ねぇねぇ~」


噂好きの、クラスメイトのあゆみが話しかけてきた。
なんだかニヤニヤして、怪しい。


「あの橋でチューしたの?あんた達仲いいと思ったら…
ただの友達じゃなくて…ユウキくんと付き合ってるんだねぇ♪」



「ちっ、ちがうよ!」


「なにがちがうの?」


「あれは…ユウキが…」

「ユウキくんが?なによ」


「ユウキが……顔に虫ついてて…
んでっ、あたしがとってあげたの!」


「下手なウソだねー」


「なっ…」

やっぱり、あたしのウソはすぐバレてしまった。
でも、本当のことは言いたくないから黙り込んでいた。

すると、あゆみが思い出した!といい
理科の課題プリントを先生に渡しておいてくれと頼んできた。


「なんでー?自分でいきなよ、あゆみ」


「放課後、マミ、先生に呼ばれてるから、ついでに。ねっ♪」


「んーもう、わかったよぉ…」





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