あ
急に、手を強引に引っ張ってきた。
「何するの…!?」
そして抱きしめてくる。
「俺と付き合ってほしい」
マミは、男性恐怖症だった。
クラスの男子3人に性的暴力を振られたのが原因だ。
そいつらは、もう退学になったから、いない。
だけど…怖い。
「やめて」
ユウキとは、確かに仲が良かったけれど、ただの友達だと思ってた。
マミが男性恐怖症なのも、知ってる。
優しく話をきいてくれて…。
理解してくれてると思ってた。
マミも、ユウキの気持ちを考えてあげたかった。
でも、その余裕がなくて…。
泣きながら、ユウキの手を振り払って、走って家に帰った。