どうしようもなく好きです!
亮太side


・・・・・。

何でこいつはこんなところで寝てるんだ?


夜中、喉が渇いたからリビングに来たらゆうかが床で気持ちよさそうに転がっていた。

どんだけつついても起きねーし、なぜか放っておくわけにもいかない。


今までいろんな女を見捨ててきたのに、なぜかこいつにはそれができない。
女はいつもギャーギャーうるせーし(特に紗枝)、キモいくらいに化粧は濃いわ甘ったるい声を出すわでマジで嫌いなはずなのにな。

静かなやつもいるけどあたしはあなたとは住んでる世界がちがうのよみたいなオーラを出してくるしほんとにウざい。


こいつはおとなしいというより清楚な感じだ。いちいち反応が素直だし嘘なんかぜってーつけねーし、俺を見ても他の女みたいにわざとらしい態度もとらない。

誰に対しても同じように笑顔で振舞う。


「ん・・・。」


起きたか?小さく声を発したのでコップを置いてゆうかに近づく。


だが、ゴロッと寝返りをうっただけだった。



ゆうかの顔が俺の方を向く。


顔キレイだな・・・。
ニキビやそばかす一つない真っ白な肌。

寝顔もかわいいんだな。


って、なに変な事考えてんだ俺!?

落ち着け、俺は絶対に女に惚れたりはしない。アイツらみたいになりたくない。



両親みたいにはならない。愛なんかクソくらえだ。



よし、落ち着いてきたぞ。
って何で俺がこんなことしなくちゃイケねーんだよ。

ゆうかはいつも俺の調子を崩す。



んーと、コイツの部屋わかんねーし。


・・・・・。

とりあえず俺の部屋に運んでくか。








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