どうしようもなく好きです!
ゆうかside

ドアをぶつけてしまった男の子が下を向いて
うなっている・・・。


「ほんと、ごめん・・・。」

謝るわたしに男の子が顔をあげた。


「ああ。別に。気をつけろよ・・・。」

そう言って、男の子は立ち上がり、去っていった・・・。

デカ・・・。

180は普通に超えていそうな長身。引き締まった体。これは絶対体育系の部活だな・・。

釣りあがった目、整った顔・・・。



絶対モテる。


男の子でも羨ましい。


わたしの場合、147からまったく伸びる気配は無い。

顔も平凡で、ましてやモテるなんて

夢の中のまた夢・・・。


いいなぁ。



・・・って羨ましがってる場合じゃない!


この部屋にいたってコトは

同じグループってことだよね・・・!?


私、あの男の子の名前聞いてない!


どこ行っちゃったの~!?


この高校部屋多すぎ!


ひとつのグループになんで20部屋もついてるの~!



「あ、いた!」


やっと見つけたよ~。

意外と疲れる・・・。運動音痴だからしょうがないか。



「さっきはごめんね。
 わたしもこの班なんだ!よろしくね!
 あなた、名前なんていうの?」

 
男の子が、面倒くさそうに


口を開いた。





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