どうしようもなく好きです!
ゆうかside


宿泊学習かあ~。

楽しそうだな~!!
夜ご飯が早く食べたくてイライラしている亮太をチラッと見た。

亮太は宿泊学習なんてどうでもいいのかな~?楽しそうなのに。

「今のところ私が考えているのは、劇かな~。一つの班の持ち時間は30分だからね~、その間に出来るだけしっかりとした内容にしたいんだけど、ゆうかはどう思う??」


「劇かぁ~、確かに隣の班と一緒でやるんだったら人数も増えるしいいかもね!!!」

私が答えると、紗枝ちゃんは嬉しそうに続けた。

「隣の班は、男子が一人多いから5人なんだよね~」


すると、紗枝ちゃんの発言に亮太が言い返した。


「9人で劇とかキツくね?一人何役とかすんのかよ?」


「だ~いじょうぶ!!シンデレラは9人もいれば十分よ。」

シンデレラ!!??

確かに、シンデレラと意地悪なお姉さん2人と継母、魔法使いと王子様がいれば何とかなる話だけど・・・。


「隣の班の人はOKしてくれるかな?」


「大丈夫!!!私に任せなさい!!」


自信たっぷりの表情で紗枝ちゃんが言った。
じゃあ、任せてみようかな。


その時、部屋のドアが開いて、隣の班の人たちが入ってきた。



「ど~も!!俺4班のリーダーの山路藤樹(とうき)!!よろしくなー!!」


元気な人が入ってきた。


「あ、中原じゃん!!仲良くしてなー!!」


藤樹君が私の頭をガシガシしながら言った。


何で私の事知ってるのかな・・・?

でも友達が一人増えたからいっか♪


「うん!!よろしくね!!」


笑って返すと、


「うわ~やっぱかわいいなー!!そりゃあモテるわけだー!!」

と言って、にかっと笑う藤樹君に再び頭をガシガシされた。
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