‐Children‐
一方、桃香は
「……痛ーい!」
ムクリと起き上がればライトの光がそこを照らしていた
古い部屋にしては荒れていない
床に転がった桃香はそんなに汚れていない。定期的に誰かがここに来ているのではないか?
そう思わせるほどホコリがあまりなかった
ライトを手にして見回して見れば、自分が落ちてきた穴が見える
ダストシュートのような人工的な穴だ
一緒に落ちたはずの昴が見当たらないのは、穴の大きさが人一人分だからだろう
はぐれてしまった
……嘘でしょ、と呟こうとすればダストシュートから何かが滑り落ちてくる音がする
ビクリと身を強張らせたがすぐに力をぬく
「おい、桃香か?大丈夫か!?」
破顔して笑うレオに、泣きたいくらいにホッとした
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琉がダストシュートを下りて行くと小さな部屋に着いた
手にしていたライトをつけて辺りを照らした
昴か桃香、どちらかがいるはずだが見当たらない
「青柳、草原」
呼び掛けに小さく声がした
すると、ライトの光に少女の姿が浮かび上がる