‐Children‐



パチッと天城は目を覚ました


まだ完全に覚醒しきれていない頭で、ここが自分の部屋でないことに眉をひそめる
それも数瞬のことで今はアメリカ行きの飛行機の中だったことを思い出す


懐かしい夢を見たのはあの場所が近いからだろうか


額に手を当てて髪をくしゃりと掴んだ
あまり帰って来たくはなかったが、職務なのだから仕方がない


一息つこうとすれば現実が一気に押し寄せて来た


「レオ、うるさい!眠れないだろ!」

「そんなにうるさくなんかしてねぇだろ!お前が神経質なだけだ!」


レオと琉が騒げば火が点いたように一気に騒がしくなる


「お前たち!飛行機の中でくらい静かに出来んのか!?」

「もう!樹也さんこそうるさいですよ」


斎藤が加わり、桃香も眠りを妨げられて文句を言い始める







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