‐Children‐
それは特殊なゴム手袋なのだそうだ
人に触れただけで軽い感電を起こす頼良に特別に支給去れた物
機械にも多少影響を与えてしまう頼良が他国の研究施設で何かを壊してしまえば、国際問題にまで発展しかねないのだ
二の腕まであるそれをきっちりとつけて、また昴を抱き寄せる
「樹也のわからず屋〜」
小馬鹿にしたような昴の言葉に斎藤は目をむく
「なっ!!」
「おい、おまえらそろそろ行くぞ」
思わず怒鳴り付けようとした斎藤の言葉を天城の号令が遮る
仕方なく怒りを押さえ込み天城の先導についていった
エイムズ研究センターの正面玄関から入る日本のレストチルドレン一行を観察するような視線を送る子供達がいた
《お出ましだぜ、ディック》
左耳につけたピアスが特徴的な黒人の少年が投げ掛ける
興味のなさそうに他の少女が呟く
《なーんか、弱そうじゃない?ねぇ、ディック》
投げ掛けられた少年が不敵な笑みを浮かべて言った
《バカだなキャリー》
《誰がおばかよ!》