‐Children‐



昴は散歩していた

建物の一階分のスペースを流星学園一行はもらっていたが、部屋は2人1部屋だった

レオと泰刃
クリスと琉
人数の関係で斎藤先輩は1人
桃香と立花先輩
そして、頼良と昴がペアになった

観光にいけなくなったことで、不貞腐れていた頼良だったが部屋にあるバスルームのジャグジーに機嫌を良くしている
バスタイムを楽しむルームメイトを置いて昴は散歩を楽しむことにしたのだ


天城のいったように施設の中は環境整備が整っている
外に出なくても気持ちの良い芝生や木々が広がっていた


すっかりリラックスして歩いていると不意に声をかけられた


《ハイ、君、日本人?》



振り返ると同じ年頃の少年がいた
薄茶の短い髪と瞳、そばかすの浮いた頬に笑みを浮かべると和かな印象を受ける

そばかすが泰刃と少し似ていると思った
英語が「日本人」ということしかわからなかった


「あの……」

《あれ?英語わかんないかな?》


その少年は少し考えた後、片言の日本語をしゃべり始めた







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