‐Children‐
ニコニコと昴を見つめて来るのは「マーク」と呼ばれた黒人の少年
スキンヘッドと左耳にピアスをしているのが印象的だ
そして、この状況を楽しんでいるジム
さらに、昴の真正面に座る少年は興味深げに昴を観察していた
「キミハ、ライラ・フジサキをしってるよね?」
流暢に少年は日本語を話した
甘いマスク……というのだろうか?
くらい金色の髪に海の青を写した瞳を細めて微笑む
かなり正統派のイケメンとでもいおうか
《ディック、日本語いけたんだ》
《ああ、少しな》
少年はディックというらしい
「で?どうかな、スバル・アオヤギさん」
「確かに頼良さんのことはしっていますが」
「カノジョ、強いだろ?キョウミがある。何でもいいからハナシテくれないかな」
ディックは隣の少女とは違いニッコリと交友的に笑いかけて来る
正直これは敵の情報を知りたいということなのだろうが、昴では役に立たないし、立つつもりもない