‐Children‐



流星学園高等部
2年天城組


レストチルドレンは少ない
同学年は10人にも満たない
だから、1学年に1人の担任がつくだけになっているため『天城組』などという呼ばれ方をする


その教室で御堂レオは不貞腐れていた
彼の机には騒ぎを起こした罰として、課題が積上げられているからだ


「ダァァ!何だったんだ、アレ!?」


そこには先程空中に浮いていた少女もいた
草原桃香(くさはらももか)
新緑に輝いていた髪は、今は柔らかな栗色になっている


「確かにねぇ、訳わかんない」


教室はごく一般的な学校のように約30人分の机と椅子が置かれている
そんなに人数が居るわけではないが、そのようにどの教室もされていた


レオのすぐ傍の席を陣取って桃香は考える様に頬杖をつく


「さっきの、完全にレオの攻撃相殺?してたわよね」

「……ああ。なら俺と同じ炎系の能力者だってのか?」


レオは納得がいかないように呟く
そこに、他の場所から呆れた声がかけられる


「それはないでしょ」


少年の猫目が小馬鹿にしたように細められる






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