‐Children‐



脳波検査は変な計器を頭に付けられる
圧力検査は最悪だ
小さな部屋に閉じ込められ、能力を使いながら重力をかけられる


強い力に押されて能力を操るのは苦しい
ダイアナは翡翠の瞳からボロボロと涙をこぼして恐がっていた


《それ、俺がやる》

《何?》


恭介の申し出に研究員も他の子供達も驚くが、恭介は淡々と言った


《問題ないでしょ?》

《ちょっと!キョウスケ何考えてんの!》


アリアが恭介の袖を引っ張るが恭介は大丈夫、と言った


《まぁいい。ならさっさと来い》


研究員はダイアナから手を離し、恭介の腕を乱暴に掴んだ


《おい!キョウスケ!?》


納得がいかない、と言うようにモリソンが叫んだ

ダイアナは不安げに恭介を見つめる
その視線に気が付いて、恭介は安心させるように小さく笑った


色々なデータを取るためにいつかは皆しなくてはならなくても……

能力の高い自分が盾になれる事ならば、と恭介は検査や実験を進んで受けていた






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