‐Children‐



「琉、堅すぎ」

「そうだね。てか、さっさといこうよ。授業始まるし、レオはもう行っちゃったよ」


泰刃は眠たそうに欠伸をして廊下に出る
ぞろぞろと昴達が教室を出るなか、椎名凛と桂はクスクスと笑っていた


「あの子凄いね!」
「凄い、凄い!」
「何でこんな所にいるのかな?」
「分かんない、あの子は普通?」
「うんん、違う」
「うん、違うね」


クスクス、クスクス
2人の黄色の瞳が淡く輝いた



*******



「ダァァァア!!」


強い爆発音が響く
レオの声だ


訓練塔にたどり着いた昴はガラスの向こうで炎の大蛇を操るレオを見つけた
赤銅色の髪は逆立ち、爛々と瞳を輝かせて大蛇を操っていた


ガラス張りの四角い部屋は幾つもあり、その周りには白衣を着た研究員が何人もいた
よくわからない計器が忙しく動いている


「あっ!琉、何してんだよ!早く相手しろ」


誰かとデュエルをしていたようだが直ぐに終わったのだろう、ガラスの向こうから手を振っている






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