‐Children‐
「……先生、大丈夫ですか?」
「……青柳。オマエ避けたな」
肘をついて顔を上げた天城が恨めしげに呟く
ドアと天城のすぐ前にいたはずの昴は器用に脇に避けていた
「すみません。つい」
昴は見下ろしていた天城から視線を上げて扉を見た
そこには先ほどの声の主が笑いをこらえていた
「ププッ……ダサ」
「黙れ藤崎」
冷たく言って天城は上半身を起こした
「……何してんだお前は」
「なにってー……噂の新入りチャンをみにきたのよ」
クルリと首をかしげその女性は昴を覗き込むようにした
「あなたが新入りね!あたしは藤崎頼良(ふじさきらいら)ヨロシク」
ニコリと笑った笑顔には華がある
透き通るような白い肌に綺麗な目鼻立ち、波打つ黒髪が腰の辺りまである
更にスタイルは女性の理想を表したような文句なしの美人だった
「青柳昴です。よろしくお願いします」
「イヤーー!かわいい!」
はぁ……となぜか感極まる美女を眺めていると頼良は抱きつこうと昴に向かってきた
「あっ待て藤崎!」