‐Children‐



キッパリと宣言するレオに言葉をなくす桃香


昴もそれは同じようだった
小動物を思わせる黒い瞳は困惑したように瞬いている


ついさっき、告白した相手に無邪気な程にレオは笑いかけた


「なぁ、お前能力使ってたか?てか、アレか!アレが昴の能力か?一瞬で消えたろ?」

「……いえ。あれは私が師事していた方に習った体術です」

「体術!?スゲーな!アレで能力使ってないのかよ」



デュエルでレオが昴に負けたのは知っていたが、こんなことになるなんて思わなかった……


楽しげに昴に話し掛けるレオを見て
プツンと何かがキレた音が桃香の脳内でした


フワリ、と冷たい風が流れる


「レオの………」

「へ?」


グイッと強い風に身体を引かれたと思った瞬間
レオは翔んだ


「バカーーーーーー!!」









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