‐Children‐



研究員から受けた報告を手にして天城は理事長室まで走った


報告内容は『青柳昴の能力について』
手にした書類がくしゃりと潰れた



*********



「お久しぶりですね……天城先生」


息を切らして扉を開いた天城に君ヶ崎修慈は微笑みかける


「そんなに息を切らして、どうしたんです?」

「どうした、じゃねぇだろ」

「煙草の吸いすぎではないですか?空凪(そらな)先輩が知ったら………」
「はぐらかすな!」



天城は鋭く遮る


涼しい顔をした白髪の理事長に天城は詰め寄る


「アイツは関係ない。今は青柳昴のことだ」

「天城先生……いや、天城先輩は変わりませんね。あの時からずっと……」



「あの時」からかわらないのは君ヶ崎も同じだ
自身の目的の為に唯ただ真っ直ぐに進み続ける

空凪(そらな)以外の人を寄せ付けずに


「……お前が見つけて来た子だ、どういうことか説明しろ」








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