‐Children‐
君ヶ崎修慈に対して天城がする態度は一教師が理事長にする態度ではない
それが許されるのは簡単なことだ
流星学園に在籍していた頃の、天城恭介は君ヶ崎修慈の先輩にあたる
よく知った仲ではあった
「わかりました。先輩には降参です。まぁ、担任なのですから知っておいた方が良いでしょうし」
クスリと笑って、天城に渡したものと同じ書類を手に取る
「青柳昴君の能力はどのレストチルドレンよりも正確に精密に物質を操ること。物質の原子と原子を繋ぐ電子を操作することです」
物質にはそれぞれ電子が元素を繋いでいる
その電子を分解すれば物質は元素から崩壊するため、能力は無散する
天城に語る君ヶ崎理事長は何処か嬉しげだ
青柳昴の能力値を示した紙を見て、満足そうに笑った
「操作と言ったな。青柳に自覚はないのにか?」