‐Children‐



「す・ば・る〜」


語尾に甘くハートでもつきそうなほど嬉しげに、後ろから頼良に抱き締められた


「聞いたわよ!レオが愛の告白してきたんだって?」

「……多分、色々意味が違うと思いますけど」


とりあえずため息だけははいておく
それに気にした様子もなく頼良は笑った


「ふーん?まぁ、そんな事より一緒にご飯食べよ!部屋なおっちゃったらしいから、もう一緒の部屋じゃ寝れないし」

「もう?……早いですね」


昴の部屋の天井が壊れた(壊された)のは昨日の事なのに随分と早い


「ウチはよく建物壊れるからね」

「………」


サラリと笑って頼良は言うが、それは大丈夫なのか?
何度目になるかわからない疑問を昴は口にせず呑み込んだ


それから他愛もない話をして部屋に戻った
綺麗になおされた天井
軽く荷物を整理して、一息ついたところで頼良が迎えに来た


「あっ、お待たせしました」

「いいのいいの、全然待ってないし」


食堂に向かおうとしたところで、ふと頼良が言った










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