‐Children‐



昴は格闘技を一通り習っている
合気道や古琉忍術といった少し怪しげなモノも師匠の意向で習っている


ゆえに、すぐ後ろに迫ったソレを軽々と避けられたのだ


「さすが!」


レオは昴の動きに楽しげに声を上げる
言いながらレオはヒラリとソレをかわす
琉も軽やかにかわしながらソレを迎撃した


「山根の鉄球か」


琉の操る水が鋭くソレを弾き落とす
コロコロと転がり落ちた黒い玉を操っていたのは、琉の言葉からすると山根泰刃のようだ


手の平に治まるサイズの鉄球はまだ無数に辺りを取り囲んでいる


「あの……これは一体なんですか?」


迫る鉄球に意識をやりながらもこの状況の説明を求めれば、淡白な答えが返ってくる


「さっき放送で言っていただろう」

「桃香や泰刃以外も攻撃してくるぜ」


どこか楽しげにこの状況を楽しむ調子のレオを呆れを含んだ瞳で昴は見る
しかし、レオはキラキラとした瞳で昴を見返すだけだった
そこには昴に対する期待と好奇心が嫌というほど込められていた


それを琉は呆れを隠さず冷たい目で見ている







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