‐Children‐



「じゃあ……とにかく2時間、攻撃から身を守ればいいんですね?」


埒があかないと、簡潔に昴が言えば双方から肯定するように頷きが返ってきた


室内だというのに風が微かに渦巻き始める
昴が集中して気配を探れば、幾つかの気配が近くに集まっていた


「中等部と小等部のチビ達も来るからな、楽しくなりそうだぜ!」


そういってレオは教室の扉を蹴り破る
派手に音をたてて開いた(ほぼ半壊)扉の影から幾つか楽しげな嬌声が上がる


「キャー!レオこわぁーい」

「大人げねぇー!」


廊下に出たレオに数々の物体が降り掛かる
机や椅子であったり、昴が見たことのないものが操られたように動いている

それを見て昴が瞬いていると琉は無愛想に呟いた


「あれは個々の能力に合わせた武器だ。能力を高めるのに使う事もある」


言外に気をつけろと言われた気がして昴は琉の横顔に向かって頷く
すると、廊下でそれを俊敏な動きと炎でレオはいなしていた


「まてクソガキ共ー!」


大声を上げてはいるが、どこか楽しげにレオは応戦していた


廊下のむこうに消えたレオをゆっくりと見送る間もなく新手が攻撃を仕掛けてくる








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