‐Children‐



不遜な物言い
斎藤副会長はビシリとこめかみに青筋をたてる


そろそろと、昴はなるべく気配を消して教室から出ようとした
と言ってもあちらは自分を視界に入れてないだろうが


「このガキャーー!!」




*****



桃香は放送を終えたあとレオのもとへ行こうと廊下へ出た


だが、放送室を出てすぐ突き当たりを曲がった所で桃香は後悔した

レオはきっと中庭かグラウンドに出ているはずだ
なら風を使い空を飛べる桃香は窓から出たところで問題ない(よくやっている)


「あっ、桃香さん」

「……昴!」


パチりと瞬いた瞳に捕らえられる
いや、自分が目の前の少女に絡みついているのだ
好きな人……レオが好きだという子だから……嫉妬している


「桃香さんもデュエルの相手なんですか?」


キョトンと自分を見つめる無垢な瞳に何故かカッと血が上った


「そっ…そうよ!」


言葉にした瞬間、桃香の振りかざした手から鎌イタチが巻き起こった







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