‐Children‐
彼らの事情
流星学園校舎
その屋上の柵に腰掛けて頼良はグラウンドを見下ろしていた
「つまんないな〜」
膝に頬杖をついて実に呑気に呟いた
ドカン!っと、音がしたかと思えば赤い炎を引きつれてグラウンドに赤銅色の髪をした少年が現れる
そして、他の生徒の攻撃をみるみる炎で無力化している
その顔はまさにイキイキとしていて今の頼良とは正反対だ
しまいにはファ、と緊張感のないあくびを上げた頼良に声がかかる
「余裕ですね」
「だぁって、つまらないんだもの。レオが羨ましいわ、あんなに楽しそう」
「レオさんはデュエル馬鹿ですからね」
なかなか失礼なことをコロコロと微笑みながらったのは、柔らかな茶金の髪と翡翠の瞳をした少年
愛嬌のあふれる少女のような可愛いらしい顔立ち
だか、少年は凛とした白い学ランを着ている
それは流星学園の中等部の制服だった
「ホントそう!いいわよねぇ。あたしなんて相手がいないからつまんない!」
「頼良さんの相手をするなら………」
不満を述べる頼良の言葉に少年は苦笑を漏らして一歩後ろへ下がった
すると、直ぐに何人もの人影があらわれる