‐Children‐



「常時解放型の能力者がいなかった訳じゃない。前例はあるからね。けど、はっきりと言おう。あり得ない」


立花の言葉に天城は苦いため息をついた
その様子を見てクスクスと立花は笑った


「天城の言いたいことならわかるなぁ」


手元にある資料には国際親善デュエル参加とも書いてある


「何考えてるのかな?こんな貴重な能力見せびらかしていいの?」

「さぁな……で?」


話の続きを促せば立花はハイハイと、相変わらず呑気な口調で続けた


「まぁ簡単に言えば、彼女はレストチルドレンとしては例外。常識を覆す存在だよ」


天城はボサボサの頭を面倒くさそうにかき回した
イライラしているときの天城の癖だ

その様子を見てまた笑う
立花にとって『青柳昴』という存在は魅力的なサンプルでしかないが、天城は違った


そんな天城の性分を立花は気に入っている


「わかってる、僕が調べてみるよ。何かわかったら連絡いれるよ」

「……助かる」







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