‐Children‐



昴は

アクロバットな動きで飛び上がり

情け容赦なくクリスの首に踵落としを決めた


「アイツ……ひでぇな」


ポツリと琉は言葉を漏らした



*******



昴は地面に倒れこんだクリスを覗き込む


「相澤君」


声をかけたが当たり前のようにピクリともしない

風の能力が自分に聞かないことは桃香でわかっていた
だから相澤の風の攻撃は簡単に対応出来た
クリスは感がいいようで、手刀が避けられたが直ぐに踵落としを決められた


「相澤くーん」

「おい!」


振り向けば引きつった顔の葛城琉がいた


「青柳、お前……デュエルしてたのか?」

「はい。相澤君に頼まれたので。葛城君、見てたんですか?」


琉は少しバツが悪そうに視線をそらす
かじりつくように見ていたとは言わない


「おい相澤!起きろ」


琉はうつ伏せに伸びているクリスを仰向きに転がす


「うぅ……」

「すみません、大丈夫ですか?」


苦しげにうめいたクリスの額に手を当てて、声をかける







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