‐Children‐
「師匠は放浪癖があってとても気まぐれなんです」
「放浪癖?」
「はい。たまたま私の孤児院の前に行き倒れていたので助けたんです。そのお礼に色々な戦い方を教えてくれました」
え?
と、3人は驚きの声を漏らす
ツッコミどころが多い
昴は気にした様子もなく続けた
「世界中を回っていたとかで、凄く強かったです」
「イヤイヤ、行き倒れって……」
「なかなか変わった師匠のようだな」
「そいつに今会えないのか?オレも教えて欲しいぜ!」
ぐっと拳を握りしめたレオに熱い視線を送られたが、昴は首を横に振った
「私もあの方がどこに居るかわからないんです。フラリと気まぐれに現れるので」
あからさまに落胆したレオの肩を泰刃は軽く叩いて質問する
「師匠の名前は?」
「知らないです」
「は?名前も知らないの?」
「『師匠と呼んでくれ!』と言われたので」