‐Children‐
動揺する2人に呆れたように琉は言った
「よく見ろ。あの声は草原だろう」
「はぁ、桃香?なんで?」
大方、頼良に言われて来たのだろう
すぐに少し離れた茂みから泰刃が顔を出した
手に持ったライトでこちらを照らす
「レオ!それやめろって。桃香が恐がってる」
辺りを明るく照らしていたレオの火の玉は無駄な弊害しかうまないようだった
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「信じられない!こんな所で」
火の玉の正体を知った桃香が怒れば、レオは不満げに言い返す
「なんだよ、明るい方が良いだろ」
「ここの怪談知ってるでしょ!なら二度としないで!」
桃香の剣幕に気圧されレオは黙る
桃香の言葉に昴も静かに首を縦にふる
泰刃は何度目か分からない呆れた視線を投げる
「怪談って、あのうそ臭いやつでしょ」
サクサクと森の奥に進みながらその怪談の元になった研究所の事を思い出す
「古い研究所で起こった事故。それで死んだレストチルドレンの怨霊がどうとかいう」
「くだらないな。非現実的だ」
琉はいいながら疑問符を浮かべた
青柳昴は驚異的な強さを持っている
だというのに、研究所の話を聞いて更に強ばっている